妊娠と糖鎖(とうさ)
2017年10月12日
妊娠には糖鎖(とうさ)が深く関わっています。
卵子は人体で一番大きい細胞です。
卵子を取り囲む糖鎖の透明帯(とうめいたい)
その外方には顆粒層の最内層の細胞が放射状に一列に並び
放線冠(ほうせんかん)をつくります。
この状態で排卵され、卵管采から卵管へ吸い込まれます。
糖鎖を認識できる分子を持った分子を持った精子だけが
卵子に侵入できます。
卵子と精子の糖鎖が、鍵と鍵穴のようにぴったりと一致した時だけ
受精が可能になります。
精子と卵子はそれぞれがもつ糖鎖でコミュニケーションをとって受精します。
精子と卵子、どちらかの糖鎖に異常があると
受精障害を起こす可能性があります。
また、精子が1匹、卵子に侵入した段階で
透明帯は開いた口を閉じます。
複数の精子が卵子に受精するのを防ぐためです。
(複数の精子が侵入した卵子は育ちません)
内分泌ホルモンをかく乱する作用のある環境ホルモンが問題になっていますが
この環境ホルモンも糖鎖や生殖に大きな影響を与えているということです。
40年前に比べ、男性の精子の数が6割位減っているという報告があり、
これも環境ホルモンの増加と、糖鎖をつくる糖鎖栄養の不足が関係していると言われます。
食べ物から自然に糖鎖栄養が摂れた時代は過去になり
糖鎖栄養を意識して摂らなければならない時代になってきました。