「卵巣嚢腫」は１０代、２０代の若い世代でもよくみられる

良性の腫瘍です。

 

 

卵巣は親指の先（うずらの卵大）２～３㎝ほどの小さい臓器です。

 

 

卵巣には生まれた時から原子卵胞があり

思春期で生理が始まると女性ホルモンを分泌して卵子を育て

１ヶ月に１度の排卵の度に被膜（卵巣の表面の皮）が破れ卵子を排出し

その傷を修復します。

 

 

生理がある内は月のリズムで

めまぐるしい働きを繰り返します。

 

 

代謝が激しいので

腫瘍が生じ易いです。

 

生理のある女性は（閉経後もですが）

予防のためにも

生活に漢方薬を取り入れ

自分で毎月ケアしておくことをお勧めします。

 

 

 

 

嚢腫の「嚢（のう）」は「袋」という意味です。

 

卵巣の中に袋ができて

触るとブヨブヨしたものが溜まっています。

 

 

卵巣嚢腫は中身によって

「漿液性（しょうえきせい）嚢胞」「粘液性嚢胞」「皮様（ひよう）嚢胞」

の３種類があります。

 

 

「漿液性嚢胞」は

内容物が「漿液」というサラサラとした液体です。

３種類の中で一番多い嚢腫です。

 

 

「粘液性嚢胞」は

内容物がネバネバした粘液性のもので

２番目に多い種類の嚢腫です。

 

 

「皮様嚢胞」は

内容物がドロドロした脂肪や髪の毛、歯、骨などです。

 

皮様嚢腫は手術が必要です。

 

 

そしてもう一つ。

 

子宮内膜症が卵巣に発生した場合では

「チョコレート嚢胞」になります。

 

 

 

 

卵巣嚢腫は嚢腫が８ｃｍ～１０㎝の大きさにならないと

自覚症状はなかなか現れません。

 

 

たまたま健康診断の超音波検査や

妊娠を希望してクリニックに行った時に

発見されることが多いです。

 

 

卵巣は２ｃｍほどの小さな臓器で

１ｃｍほどの靱帯に支えられています。

 

 

卵巣に腫瘍ができて大きくなると

身体の動きで靱帯の根元がねじれ易くなります。

 

 

そうすると卵巣に血液が流れ難くなり

ねじれた先が壊死してしまいがちです。

 

 

茎捻転を起こした時は緊急手術が必要です。

 

 

 

嚢胞が５ｃｍ以上という大きさが、手術の目安になります。

 

 

 

「漿液性嚢胞」「粘液性嚢胞」「皮様嚢胞」を手術した後に

妊娠し難くなることは少ないです。

 

 

 

「チョコレート嚢胞」の手術後は

妊娠する為に

点鼻スプレー、内服薬、体外受精などの追加治療が必要になることがあります。

 

 

 

 

私たちが持っている修復能力が働いた時

不要なものを処理してくれます。

 

これが本当の意味の治癒です。

 

漢方での手当ては

修復能力が発揮できるようにバランスを整えるので

治癒力を高める助けになります。

 

漢方は卵巣の血流を良くし

低体温の場合は基礎体温を上げ

水分代謝や脂の代謝をよくする薬草を組み合わせ使います。

 

 

「チョコレート嚢胞」は特に於血（おけつ：滞っている血）を

きれいに吸い出す薬草を使うのがコツです。

 

 

身体に合わない食べ物を食べていたり

身体に合わない生活をしていると治癒力が湧きにくいです。

 

 

身体の声を聴きながら生活しましょう。

 

 

 

 

妊娠前に漢方薬で卵巣嚢腫の手当てをしておくと

妊娠し易い身体づくりにもなります。

 

 

嚢胞をもちながら妊娠し出産する場合も

「催奇形性の検査」が済んでおり

「催奇形性がないことが確立している漢方」を使いましょう。

 

 

 

妊娠中の漢方薬は母体のためにも、赤ちゃんのためにも

よい助けになります。

 

 

 

 

体質や症状を含めて処方した漢方が

「卵巣嚢腫」を治す力を引き出します。

 

 

お一人お一人体質や状態は違いますので

日頃のお身体の状態も含めてよくお話しくださいませ。

 

 

漢方は１ヶ月１万円～です。

 

 

 

■症例　１　　　３０代女性

６センチのチョコレート嚢胞があり生理痛が酷く胃腸も弱い。

妊娠を希望し、漢方薬を服用。

１年後自然妊娠し無事出産。

出産後、嚢胞は４ｃｍになっていた。

漢方薬は継続中。

 

 

■症例　２　　　３０代女性

健康診断で４ｃｍの卵巣嚢腫がみつかった。

漢方薬を服用し、１年後の検診では消失していた。

その後結婚。１年後自然妊娠し無事出産した。

漢方は健康のため継続中。