妊娠・妊活中は猫と肉類の取り扱いにご注意
2016年8月17日
「トキソプラズマ」という「原虫」は猫をはじめ
ネズミ、馬、牛、豚、羊、鳥などに寄生しています。
「原虫」というと「虫」のようですが
細菌に近い大きさです。
ヒトがトキソプラズマに感染すると
抗体ができ
トキソプラズマに抵抗する力が着きます。
トキソプラズマに感染した経験がない人が
妊娠直前や妊娠初期に初めて感染すると
「先天性トキソプラズマ症」を発症することがあります。
「トキソプラズマ症」は
胎児の目や脳に障害が生じたり
流産や死産につながる危険があります。
日本では年間5~10例の報告がありますが
流産や死産などで見逃されている例も考えられるので
実際の例数は未知数です。
欧米人は生肉を食べる習慣があるので
80%位の人がトキソプラズマ抗体がありますが
日本人でトキソプラズマ抗体がある人は10%位ということです。
妊娠前や妊娠初期はトキソプラズマに感染しないように
注意しましょう。
トキソプラズマから身を守る方法として・・・
猫と鳥はトキソプラズマが寄生する身近な動物です。
ガーデニングの際や公園の砂場で
猫の尿に汚染された土から感染することもあります。
妊活中や妊娠初期はガーデニングなどを控え
ガーデニングをするとしても手袋をつけましょう。
可愛くても野良猫には近づかないようにしましょうね。
野良猫の糞の処理は他の方にお願いしたいです。
妊活中や妊娠中は新たに猫や鳥などを飼わないほうが安全です。
すでに猫などを飼っている方は心配かもしれませんが
以前から飼っていた猫によって
妊娠時になってトキソプラズマ症になる危険性は低いです。
トキソプラズマ原虫にもいろいろな種類があるので
必ず大丈夫とは言えませんが
以前から飼っていた猫にトキソプラズマが寄生していたとしても
すでに感染していて、抗体ができている可能性が大きいからです。
また、肉類はしっかり火を通して食べ
生肉やレア状態の肉を食べることは控えましょう。
ジビエなど野生肉を食べる時は慎重にしましょう。
特に妊娠初期は肉の取り扱いを慎重に。
他の食材と分け、
直接触らないで調理すると安心です。
少し面倒かもしれませんが、
少しの期間ですからね・・・。
トキソプラズマ抗体の検査は自費で1,000円位です。
妊娠前にトキソプラズマ抗体の検査を受けておくと
対策し易いです。
もし、妊娠中にトキソプラズマに感染したことがわかったら
抗生物質を飲む方法もあります。
予防が一番です。
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