原因不明不妊と慢性子宮内膜炎の漢方
2018年5月24日
何度も流産を繰り返したり(習慣性流産)
体外受精治療で何度も良性胚を移植しても妊娠しなかったり(反復着床不全)
することがあります。
今までわからなかった不妊の原因の1つとして
最近、『慢性子宮内膜炎』が注目されています。
『慢性子宮内膜炎』は
子宮内膜に免疫学的異常が長期間にわたり起きている状態です。
どんな免疫学的異常かというと
『形質細胞(血液細胞の一種(Bリンパ球)から分化したした細胞)』
の浸潤を伴う慢性の炎症の状態です。
不正性器出血や骨盤痛、性交痛、おりものの変化などを伴わないので
いつ、どうやって発症したかは分かりにくいです。
『慢性子宮内膜炎』に罹っている女性の割合は
一般的な女性では0.8~19%ですが
不妊女性においては30~35%
習慣性流産や反復着床不全の女性では
それぞれ30~66%という報告があります。
主な原因の一つに子宮内膜の細菌感染が考えられています。
チョコレート嚢腫や内膜ポリープなどがあると
「形質細胞」の出現が見られることも報告されています。
(診断方法)
「形質細胞」のマーカーであるCD138の免疫染色をもとに
子宮鏡で子宮内の浮腫や肥厚、発赤、マイクロポリープを観察したり
子宮内膜の細菌を培養したりして、診断されます。
(治療)
細菌の存在があった場合は抗菌剤が処方されます。
しかし、慢性子宮内膜炎の病態、原因、治療法は
まだ未解明な部分が多いです。
~以上 健康PLUS 2018 Vol.31 より抜粋 ~
「慢性子宮内膜炎」が
今までわからなかった不妊の原因の一つとして
解明されたことは医学の進歩ですね。
『慢性子宮内膜炎』は
決して稀なケースではないですね。
でもまだ、原因、病態、治療法など
はっきりとはしていないようです。
しかし、子宮内膜を含め、全身が健康になれば
慢性炎症は治っていくものでしょう(^^)/
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